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最終更新日:2019/05/17

犬が涙やけになる前に知っておきたい予備知識

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涙やけってどんな病気?

犬の目
涙やけとは、何らかの原因で過剰に涙が出てしまう病気で、流涙症(りゅうるいしょう)とも呼ばれています。溢れた涙に含まれる塩化リゾチームが、毛の色を赤茶色に変色させてしまいますう病気です。

涙やけは、次のような涙が流れるメカニズムが機能しなくなることで起こるといわれています。

  1. 涙腺から分泌される
  2. 眼球の表面を通る
  3. 涙の通り道である【涙道(涙点・涙小管・涙嚢・鼻涙管)】を抜ける
  4. 鼻から外へ流れ出る

涙やけになりやすい犬種

3匹の犬
涙やけは、短頭種(鼻が短い犬種)に起こりやすいといわれています。

  • トイプードル
  • ポメラニアン
  • パグ
  • チワワ
  • ヨークシャーテリア

短頭種は眼球が大きいので涙の分泌量が多く、目が前に出ているので傷つきやすいということから、涙やけになりやすいといわれています。

涙やけが起こる原因

涙やけになる原因の中でも、普段の生活の中に潜んでいるものについてご紹介します。

水分不足

水を飲む犬
水分の摂取量が少ないと、涙に含まれる老廃物の割合が増えてしまい、涙道を詰まらせてしまうことがあります。

環境省の「飼主のためのペットフード・ガイドライン」によると、犬が1日に必要な水分量は、次のようになっています。

2kg3kg4kg5kg6kg7kg8kg
190ml260ml320ml370ml430ml430ml430ml
9kg10kg15kg20kg25kg30kg35kg
580ml630ml850ml1060ml1250ml1440ml1610ml

水をなかなか飲んでくれない犬には、嗜好性の高いミルクやウェットフードを与えてみるのも良さそうです。

まつげや体毛が目に触れている

目元まで毛が伸びた犬
まつげや体毛が目に触れると、その刺激によって涙が流れ続けてしまいます。

長すぎる毛はカットして、余分な涙が出ない状態を保ってあげましょう。

それと補足情報ですが、まつげが目に触れる原因として、瞼が内側にめくれてしまう眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)と、外側にめくれてしまう眼瞼外反症(がんけんがいはんしょう)という病気もあります。

この場合は涙やけの他、結膜炎・角膜炎など、他の目の病気を引き起こしてしまうこともあります。

目やにがついたまま放置している


とくに異常がなくても目やにが出ることはありますが、そのまま放置してしまうのと涙道を塞いでしまうことがあります。

ガーゼやコットンをぬるま湯で湿らせて、犬を怖がらせないように後ろから優しく拭き取ってあげましょう。

簡単に目やにを取る方法については、「犬の目やにに関して知っておきたい予備知識」をご覧ください。

飼育環境が清潔ではない

ケージの中にいる犬
ケージの中に犬の抜け毛やフケが散らばっていたり、ホコリが多かったりすると、それらのゴミが目に入って涙や目やにが多量に出てくることがあります。

飼育環境を清潔に保つことは、アレルゲンとなるハウスダストの除去にも繋がりますので、定期的な清掃を欠かさないようにしましょう。

涙やけを防ぐには?

カメラ目線の元気な犬
涙やけを防ぐためには、涙のメカニズムを崩さないように、次の習慣を身につけましょう。

  • 適量の水分を与える
  • 余分な毛はカットする
  • 清潔な状態を保つ

いずれも涙やけを完全に予防するようなものではありませんが、目の健康を保つためには欠かせない習慣です。

サプリメント選びのポイント

犬の涙やけの原因の1つである目やには、感染症にかかってしまうことで多量に出てくることがあります。

感染症にかからないためには、生活環境を清潔に保つことと、適度な運動とバランスの取れた食事で目を保護する能力を維持することが大切です。

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